おすすめのLinuxディストリビューションは?
Linuxを使い始める時に誰もが、「どのディストリビューションを選んだらよいか?」ということを迷うと思う。それぞれのディストリビューションによって、パッケージ管理の方法や提供されているアプリケーションが異なるため、使いやすさが異なる。しかし、それぞれのディストリビューションの良さは使ってみないとなかなか分からない。そこで、Linuxディストリビューションの人気ランキングを作成してみた。
ランキングの上位には、多くのユーザーから支持されているディストリビューションがランクインしている。したがって、ディストリビューションの人気と使いやすさが反映されたランキングとなっている。
Linuxを使い始める人で、どのディストリビューションにするか迷っている人は、上位のディストリビューションを使うことをオススメする。ディストリビューションを選択する際に、是非参考にしてほしい。
Linuxディストリビューションの人気ランキング
昨年のGoogleの検索数のデータを元に、最新のLinuxディストリビューションの人気ランキングを作成した。最新のLinuxディストリビューションの人気ランキングは、以下の表の通り。第1位は、やはり不動の人気を誇るUbuntu。他のLinuxディストリビューションに対して大差をつけて、第1位となった。Linuxを初めて使うユーザーにとっても、使いやすいよう作られている。日本語Remixが提供されていたり、WEB上の情報や日本国内のコミュニティーも多かったりするので、Linuxを初めて使うユーザーにとっても、安心のディストリビューション。
第2位はCentOS。CentOSはサーバー向けのLinuxディストリビューションであるが、日本国内での人気は高い。自宅サーバーや小規模サーバー用途のユーザーが多いと思われる。
第3位はDebian。歴史あるディストリビューションの1つ。対応アーキテクチャ数、デスクトップ環境の選択肢が多く、普段遣い、サーバー用途ともに利用可能。
順位 | Linuxディストリビューション | 検索数の割合 [%] |
---|---|---|
1 | Ubuntu | 62 |
2 | CentOS | 28 |
3 | Debian | 6 |
4 | Fedora | 2 |
5 | Linux Mint | 2 |
(※日本国内での、Googleの検索数を基準。)
第1位 Ubuntu
UbuntuはDebianを元に作られたディストリビューション。Linuxを使った経験が無いユーザーにとっても、使いやすいように設計されているため、Linux初心者であっても十分使いこなせるディストリビューションとなっている。また、玄人向けの開発も行われており、サーバーバージョン(Ubuntu Server)も提供されている。デスクトップ環境には紆余曲折があったが(Ubuntu 11.04以前:GNOME → Ubuntu 11.04〜:Unity → Ubuntu 17.10〜:GNOMEに回帰)、現在はGNOMEがデフォルトのデスクトップ環境として採用されている。ただし、Unity時代の外観の名残はある。
あらかじめ、日本語環境が整備された日本語版のUbuntu(日本語Remix)がUbuntuの日本コミュニティーから提供されており、ユーザーフレンドリーな開発が重視されている。Linux初心者には、オススメのディストリビューション。
かく言う私も、最初に使い始めたLinuxはUbuntuでした。
第2位 CentOS
CentOSはRed Hat Enterprise Linux(商用サーバー向けディストリビューション)から、商用パッケージ等を取り除きビルドされたディストリビューション。したがって、CentOSの用途は主にサーバー向けとなる。フリーなディストリビューションでありながら、本格的なサーバー運用が可能であることから、自宅サーバー、小規模サーバーのユーザーが多い。
日本語化も簡単に行なえ、日本語のサーバー運用ノウハウもWEB上で多く公開されている。したがって、Linuxでのサーバー運用を考えているユーザーにとっては第1候補のディストリビューションとなる。
第3位 Debian
Ubuntuの元ともなった、ディストリビューション。Linuxカーネル版のみならず、Unixカーネル版も存在する。インストール可能なデスクトップ環境の種類も多く、個人PC用途、サーバー用途ともに使用可能。Ubuntuの元となっていることから、UbuntuでLinuxを使い始めて、その後他のディストリビューションが試したくなってDebianを使うというLinux歴のユーザーもいると思う。
パッケージ管理システムとしてdpkg(.debパッケージ)を使っており、この点もUbuntuと同じ。UbuntuでLinuxに慣れた後に使うディストリビューションとしては、もってこい。
Linuxディストリビューションの人気ランキングをより詳しく
より詳しくデータを見てみる。以下のグラフが、ランキング表の作成の元としたGoogle検索数のデータ。日本国内のGoogleのWeb検索数の推移
2018年4月には、UbuntuのLTSバージョン(Ubuntu 18.04 LTS)がリリースされたこともあり、4月あたりはUbuntuの人気度が高くなっている。また、11月にはUbuntuの定期リリースバージョン(Ubuntu 18.11)が公開され、若干人気を押し上げている。
Ubuntu以外のディストリビューションについては、人気度に大きな推移はない。Linux MintはUbuntuからフォークしたディストリビューション。したがって、Ubuntuと同様に、ユーザーフレンドリーな開発を重視しており、初心者にとっても使いやすい。ただし、Ubuntuと比較すると、人気度はまだ高くない。
CentOSは、Red Hat Enterprise Linuxのリリースに基づき、現在CentOS 6とCentOS 7の2つのバージョンが並行して開発されている。昨年は、2018年7月3日にCentOS 6.10が、2018年12月3日にCentOS 7.6-1810が公開されている。
Debianは2017年6月17日に公開されたDebian 9が最新のバージョン。2019年となる今年、Debianの最新バージョンDebian 10.0のリリースが予定されている。
[1]Linuxディストリビューション - Wikipedia
スポンサーリンク
0 件のコメント:
コメントを投稿