アップデート後にヘッドフォンから音が出なくなった
先日、Arch Linuxのパッケージをアップデートしたら、ヘッドフォンから音が出なくなっていた。最近、Arch Linuxを起動するたびに音声がミュートになっていることが多く、何か変な感じがしていた。GNOMEのバージョンを、3.30にアップデートしたタイミングで出なくなったのだろうか…ヘッドフォンは、マザーボード(ASUS P8Z77-M PRO)のオンボードのサウンドカード(マザーボードのバックパネルI/Oのステレオピンジャック)につなげて使っていた。
音声の設定をいじった結果、ALSAのAuto-Muteの設定を無効にすることで、ヘッドフォンから音が出るようになることが分かった。その内容を記事にまとめておく。
ヘッドフォンから音が出なくなった時の対処法(コマンドライン使用)
まず、コマンドラインを使った方法から紹介する。ALSAの設定をするため、alsa-utilsをインストールする。
# pacman -S alsa-utils
aplayから、使用しているサウンドカードの番号を調べる。行の先頭のcard 0: ...からカードの番号が分かる。自分の環境では、オンボードのサウンドカードしか使用していないので、「card 0」のみと分かる。
$ aplay --list-devices **** List of PLAYBACK Hardware Devices **** card 0: PCH [HDA Intel PCH], device 0: ALC892 Analog [ALC892 Analog] Subdevices: 0/1 Subdevice #0: subdevice #0 card 0: PCH [HDA Intel PCH], device 1: ALC892 Digital [ALC892 Digital] Subdevices: 1/1 Subdevice #0: subdevice #0 card 0: PCH [HDA Intel PCH], device 3: HDMI 0 [HDMI 0] Subdevices: 1/1 Subdevice #0: subdevice #0
次に、card 0のAuto-Muteの設定を、amixerから調べる。Item0がEnabledになっているので、Auto-Muteが有効になっている。
$ amixer -c 0 sget "Auto-Mute Mode" Simple mixer control 'Auto-Mute Mode',0 Capabilities: enum Items: 'Disabled' 'Enabled' Item0: 'Enabled'
以下のコマンドで、Auto-Muteを無効にできる。
$ amixer -c 0 sset "Auto-Mute Mode" Disabled Simple mixer control 'Auto-Mute Mode',0 Capabilities: enum Items: 'Disabled' 'Enabled' Item0: 'Disabled'
コマンドの最後は、Disableではなく、Disable"d"なので注意。ちなみに、Disableとすると「amixer: Invalid command!」のエラーがでる。
$ amixer -c 0 set "Auto-Mute Mode" Disable amixer: Invalid command!
Auto-Muteの設定を保存するために、最後に管理者権限で設定を保存する。設定を保存しないと、再起動後にAuto-Muteの設定が再度有効になってしまう。
# alsactl store
ヘッドフォンから音が出なくなった時の対処法(AlsaMixer使用)
コマンドではなく、GUIツールのAlasaMixerを使ってもALSAのAuto-Muteの設定は変更できる。ALSAの設定をするため、alsa-utilsをインストールする。
# pacman -S alsa-utils
ALSAの設定を変更できるGUIツールの、AlsaMixerを起動する。
$ alsamixer
AlsaMixerが起動したら、F6キーを押して、サウンドカードの選択ウィンドウを立ち上げる。
サウンドカードの選択ウィンドウのが立ち上がったら、使用しているサウンドカードを↑↓キーで選択して、エンター。自分の環境では、「0 HDA Intel PCH」だった。
サウンドカードの設定画面に切り替わるので、→←キーを使って、「Auto-Mute」の項目を表示させる。
「Auto-Mute」の項目を選択して、Enalbedになっていたら、↓キーでDisabledに変更する。
「Auto-Mute」の設定を、Disabledに変更できたらEscキーを押してAlsaMixerを終了する。
AlsaMixerのAuto-Muteの設定を保存するために、最後に管理者権限で設定を保存する。設定を保存しないと、再起動後にAuto-Muteの設定が再度有効になってしまう。
# alsactl store
[1]Advanced Linux Sound Architecture - ArchWiki
スポンサーリンク
0 件のコメント:
コメントを投稿