AURヘルパーのyaourt, packerは開発停止されている
これまでArch LinuxのAURヘルパーとしてyaourtやpackerを使ってきたが、いずれのヘルパーも開発が停止されている。最近は、yaourtやpackerは時代遅れで、他の新しいAURヘルパーが使われるようになっているらしい。気づいたきっかけは、pacmanのパッケージアップデートで以下のようなエラーが出たため。
# pacman -Syu :: Synchronizing package databases... core 131.7 KiB 450K/s 00:00 [##################################] 100% extra 1686.6 KiB 725K/s 00:02 [##################################] 100% community 4.4 MiB 2.47M/s 00:02 [##################################] 100% archlinuxfr is up to date :: Starting full system upgrade... warning: packer: local (20150808-1) is newer than community (1.2.5-1) resolving dependencies... looking for conflicting packages... ...
これまで使ってきたpackerはAURからインストールしたパッケージ。「packer: local (20150808-1) is newer than community (1.2.5-1)」というエラーを最初に見た時は、packerがArch Linux公式のcommunityリポジトリに登録されたのかと勘違いした。
communityリポジトリに登録されたpackerに切り替えようと思い、下調べしてみるとどうやらcommunityに登録されたpackerはAURヘルパーではない、全く別のソフトウェアだった。
pacmanのパッケージアップデートで、同じように「packer: local (20150808-1) is newer than community (1.2.5-1)」のエラーが出ている人は勘違いしないでほしい。
communityリポジトリに登録されたpackerの正体は?
まず、communityリポジトリに登録されたpackerがどんなパッケージなのか、紹介しておく。packerがcommunityリポジトリに登録されたのを知った時に、pacman -Siでパッケージの状況をまず調べてみた。(インストール前に調べていて良かった…)
$ pacman -Si packer Repository : community Name : packer Version : 1.2.5-1 Description : tool for creating identical machine images for multiple platforms from a single source configuration Architecture : x86_64 URL : https://github.com/hashicorp/packer Licenses : MPL Groups : None Provides : None Depends On : glibc Optional Deps : None Conflicts With : None Replaces : packer-io Download Size : 9.90 MiB Installed Size : 68.24 MiB Packager : Christian RebischkeBuild Date : 2018年08月15日 00時39分04秒 Validated By : MD5 Sum SHA-256 Sum Signature
「tool for creating identical machine images for multiple platforms from a single source configuration」という説明から、AURヘルパーとして使っていたpackerではなさそうということに気がついた。
調べてみるとやはり、communityリポジトリに登録されたpackerは「AURヘルパーのpacker」ではなく、これまで「packer-io」という名前だったパッケージが、最近「packer」というパッケージ名に改称したということが分かった。こんなややこしいことが起きるとは…
ちなみに、これまで「packer」という名前だったAURヘルパーは「packer-aur」という名前に変わった。パッケージのメンテナンスはされておらず、名前は変わってしまったが、これまで通りAURには存在している。
yaourt, packerをアンインストールする
packerのパッケージについて調べている中で、yaourtやpackerはすでに開発中止されていることを知った。そこで、このややこしい状況のままpackerを使い続けるのも嫌なので、アンインストールして新しいAURヘルパーを使い始めることにした。packerのアンインストールは、pacmanから行う。(yaourtの場合も同じ。)
# pacman -Rsn packer ←yaourtを使っている場合は、yaourtをアンインストールする。 checking dependencies... Packages (1) packer-20150808-1 Total Removed Size: 0.03 MiB :: Do you want to remove these packages? [Y/n] :: Processing package changes... (1/1) removing packer [##################################] 100% :: Running post-transaction hooks... (1/1) Arming ConditionNeedsUpdate...
yaourt, packerの代替のAURヘルパー
yaourtやpacker以外にも、多くのAURヘルパーが開発されている。現在も開発が継続されているヘルパーには、以下のようなパッケージがある。これらのAURヘルパーの中でも、aurmanが有名らしいのでaurmanを今後使うことにした。
aurmanのインストール方法と使い方については以下のページにまとめたので、そちらを参考にしてほしい。
2018年8月18日
AURヘルパーaurmanのインストール方法と使い方 | 普段使いのArch Linux
[1]Arch User Repository - ArchWiki
[2]Arch Linux - packer 1.2.5-1 (x86_64)
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