メディア作成ツールでインストーラーの作成に失敗したUSBメモリをフォーマットする方法
メディア作成ツールでWindows 10のインストーラーの作成に失敗すると、USBメモリのフォーマットができなくなってしまった。通常USBメモリはWindowsのエクスプローラーから、フォーマットできるが、メディア作成ツールで失敗したUSBメモリは、エラーが出てフォーマットできなくなってしまった。
試行錯誤した結果、diskpartを使ってコマンドでフォーマットすると、問題なくフォーマットできることが分かった。この記事では、メディア作成ツールでエラーを起こしたUSBメモリをフォーマットした時の症状と、メディア作成ツールでエラーを起こしたUSBメモリのフォーマットの方法について、まとめておく。
メディア作成ツールでWindows 10のインストーラーの作成に失敗した時の症状
メディア作成ツールでWindows 10のインストーラーの作成に失敗した時に出たエラーは、以下のようなエラー。「このツールの実行中に問題が発生しました 理由は不明ですが、お使いのPCでこのツールを実行することができません。引き続き問題が発生する場合は、カスタマーサポートに連絡する際にエラーコードをお伝えください。エラーコード:0x80004005 - 0xA001A」
このエラーが出たUSBメモリをエクスプローラー上で開こうとしてみる。メディア作成ツール上でエラーが出たUSBメモリ(ここでは、USBドライブ D:)をダブルクリックしてみる。
すると、以下のように「USBドライブ (D:) にディスクを挿入して下さい。」というメッセージが出て、USBメモリを開くことができない。
エクスプローラー上で、エラーが出たUSBメモリをフォーマットしてみる。USBメモリ右クリックして、右クリックメニューの中から「フォーマット」をクリック。
フォーマットのウィンドウが開くので、内容を確認して「開始」をクリック。
フォーマット前の確認メッセージが出てくるので、「OK」をクリック。
しかし、「Windows はフォーマットを完了できませんでした。」というメッセージが出て、フォーマットできない。こうなってしまうと、USBメモリを開けないし、フォーマットもできないしでUSBメモリが使えなくなってしまう。
メディア作成ツール上でエラーが出て使えなくなってしまったUSBメモリをフォーマットする方法
色々と試行錯誤した結果、diskpartコマンドを使えば使えなくなってしまったUSBメモリをフォーマットできることが分かった。diskpartはコマンド上でフォーマットを実行するツール。Windowsを使っていると、コマンドによる操作に慣れていない人が多いかもしれないが、以下の手順通りにコマンドを打てばUSBメモリがフォーマットできるので、ぜひトライしてみてほしい。
Windows 10上でコマンドを使うため、Window PowerShellを管理者で起動する。起動するには、Windowsロゴ(かつてのスタートボタン)を右クリックして、右クリックメニューの中から「Windows PowerShell (管理者) (A)」をクリックする。
すると、PowerShellが起動する。
あとは、以下のコマンドを入力していく。「キーボードで文字(= コマンド)を入力して、エンターを押す」を繰り返していく。スペースも重要であるため、スペースも見落とさずに入力する。
コマンドの内容は、以下の通り。まず、「diskpart」と入力してエンター。先頭の「PS C:\Windows\system32>」や「DISKPART>」は自動で表示されるので、入力する必要はない。
Windows PowerShell Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. PS C:\Windows\system32> diskpart ←を入力して、エンターを押す。 Microsoft DiskPart バージョン 10.0.17134.1 Copyright (C) Microsoft Corporation. コンピューター: DESKTOP-LHR00KD
次に、「list disk」と入力してエンター。これで、PCに接続しているディスクがリストアップされる。
DISKPART> list disk ←を入力して、エンターを押す。 ディスク 状態 サイズ 空き ダイナ GPT ### ミック ------------ ------------- ------- ------- --- --- ディスク 0 オンライン 476 GB 0 B * ディスク 1 オンライン 7728 MB 7726 MB *
リストアップされたディスクの中から、ディスクのサイズを元にしてUSBメモリを探し出す。ここでは、476 GBのサイズの「ディスク0」がWindows 10がインストールされたSSDディスク。7728 MBの「ディスク1」がUSBメモリ。
USBメモリのディスクを選ぶために、「select disk 1」と入力してエンター。ここの数字は先程調べたUSBメモリのディスクの番号とリンクしている。USBメモリのディスク番号以外の数字を入力してしまうと、他のディスクがフォーマットされてデータが消去されてしまうため、注意!
DISKPART> select disk 1 ←を入力して、エンターを押す。 ディスク 1 が選択されました。
「detail disk」と入力してエンター。これで、セレクトしたディスクの詳細を表示できる。表示された内容を確認して、選択したディスクがフォーマットしたいUSBメモリであることを確認する。
DISKPART> detail disk ←を入力して、エンターを押す。 JetFlash Transcend 8GB USB Device ディスク ID: {61789B8D-5C55-4D93-A3C4-BD6A679393F2} 種類 : USB 状態 : オンライン パス : 0 ターゲット : 0 LUN ID : 0 場所のパス : UNAVAILABLE 現在の読み取り専用状態: いいえ 読み取り専用 : いいえ ブート ディスク : いいえ ページ ファイル ディスク : いいえ 休止状態ファイル ディスク : いいえ クラッシュ ダンプ ディスク : いいえ クラスター化ディスク : いいえ Volume ### Ltr Label Fs Type Size Status Info ---------- --- ----------- ---- ---------- ------- --------- -------- Volume 4 D リムーバブル 0 B 使用不可
あとは、「←を入力して、エンターを押す。」と書いた行のコマンドを入力して、エンターを押していく。
DISKPART> clean ←を入力して、エンターを押す。 DiskPart はディスクを正常にクリーンな状態にしました。 DISKPART> create partition primary ←を入力して、エンターを押す。 DiskPart は指定したパーティションの作成に成功しました。 DISKPART> active ←を入力して、エンターを押す。 DiskPart は現在のパーティションをアクティブとしてマークしました。 DISKPART> format fs=fat32 ←を入力して、エンターを押す。 100% 完了しました DiskPart は、ボリュームのフォーマットを完了しました。 DISKPART> exit ←を入力して、エンターを押す。 DiskPart を終了しています... PS C:\Windows\system32>exit ←を入力して、エンターを押す。
フォーマットが終了して、最後のexitでPowerShellが終了する。
コマンドを入力している時のスクリーンショットを一応載せておく。コマンドの入力と実行に成功していると、PowerShellの画面は以下のような表示になる。
これで、diskpartによるUSBメモリのフォーマットは終了。
参考:
[1]Windows 10 のダウンロード
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