Linux上のFirefox 57で、FireGesturesなどのアドオンが使えない

Firefox 57 (Firefox Quantum)がリリース

2017年11月14日にFirefox 57（Firerfox Quantum）がリリースされた。Firerox 57では、ブラウザのエンジンを改良したことで、高速なブラウジングとメモリ使用量の削減を実現したとのこと。詳しい使用感やベンチマークについては、以下のページを参考にしてください。（爆速との文句が多いが、「それなりに、早くなった」程度。）

Firefox 57では、多くのアドオンが使えなくなった

Firefoxに無くてはならないツールとして、アドオンがある。ところが、そのアドオンの多くが今回のアップデートにより、機能しなくなってしまった。多くのFirefoxユーザーが、アドオンが充実してたからこそFirefoxを使い続けてきたのではないかと思う。したがって、Firefoxユーザーとしては、被害を受けているユーザーがかなり多いと思う。

多くのアドオンが機能しなくなった理由は、XPCOM ベースのアドオンのサポートが全面的に廃止されたことにある。WebExtensions（ブラウザー拡張機能）へ移行しないアドオンは、57以降では使えない。

使えなくなった代表的なアドオンとしては、FireGestures、Session Manager、Tab Mix Plus、Vimperatorなど。また、一部のアドオンは57で機能するものの、動作が56とは若干異なっていたりする。

特にマウスジェスチャー系のアドオンは、Linux上では壊滅的。Windowsでは右クリックを押して離した時に、右クリックメニューが表示されるが、Linux（Macも）では、右クリックが押されたら、右クリックメニューが表示されるようになっている。このことが原因で、右クリックを使用するジェスチャー系のアドオンは、Linux上のFirefoxではうまく機能しない。

Firefox 57を使う？

代替のアドオンを見つけたり、about:configで設定を変えたりしてなんとか頑張れば、Firefox 57は使えないこともない。そこまでするのもめんどくさいし、やはり56と同等にはならない。なので、Firefox 56を使い続けることにした。Firefox 56を使い続けて、不具合がでてくるか、Firefox 57以降でアドオン類が完備されてきたらFirefox 57に移行しようと思う。

Firefox 56へダウングレード

pacmanからFirefox 56へダウングレードした。まず、以前インストールしたFirefox 56のパッケージを探す。

$ ls /var/cache/pacman/pkg/firefox*56*

/var/cache/pacman/pkg/firefox-56.0-1-x86_64.pkg.tar.xz
/var/cache/pacman/pkg/firefox-56.0.1-1-x86_64.pkg.tar.xz
/var/cache/pacman/pkg/firefox-i18n-ja-56.0-1-any.pkg.tar.xz
/var/cache/pacman/pkg/firefox-i18n-ja-56.0.1-1-any.pkg.tar.xz

次に、Firefox 56.0.1-1へダウングレードする。

# pacman -U /var/cache/pacman/pkg/firefox-56.0.1-1-x86_64.pkg.tar.xz /var/cache/pacman/pkg/firefox-i18n-ja-56.0.1-1-any.pkg.tar.xz 

loading packages...
warning: downgrading package firefox (57.0-2 => 56.0.1-1)
warning: downgrading package firefox-i18n-ja (57.0-1 => 56.0.1-1)
resolving dependencies...
looking for conflicting packages...

Packages (2) firefox-56.0.1-1  firefox-i18n-ja-56.0.1-1

Total Installed Size:  156.33 MiB
Net Upgrade Size:        0.33 MiB

:: Proceed with installation? [Y/n] y
...

最後に、ダウングレードしたFirefoxがアップデートされないように、pacmanの設定ファイル（/etc/pacman.conf ）を変更する。IgnorePkgに、firefoxとfirefox-i18n-jaを指定。

# vim /etc/pacman.conf 

...
# Pacman won't upgrade packages listed in IgnorePkg and members of IgnoreGroup
IgnorePkg   = firefox firefox-i18n-ja　←このように変更。
#IgnoreGroup =
...

これで、Firefox 56を使い続けることができる。

参考：
[1]Start Your Engines – Firefox Quantum Lands in Beta, Developer Edition - The Mozilla Blog

普段使いのArch Linux

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2017年11月23日木曜日