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2013年8月21日水曜日

Arch Linuxで日本語フォントをきれいに表示 | フォントのインストール・見やすく表示する設定

きれいに日本語フォントを表示するための設定
Linuxを使っていると、日本語フォントがきれいに表示されなくて、困ることがある。OSは良くても日本語の表示が読みづらいだけで、Linuxを使う気が失せてしまう。

日本語の表示が見にくいだけで、Linuxを使うことを諦めてしまうのは、もったいない。そこで、Linux上で日本語フォントをきれいに表示する方法についてまとめたので、Linux上の日本語フォントがきれいに表示されずに困っている方は、この記事の方法を試してみてほしい。

Arch Linuxの場合
アプリケーションやデスクトップ環境によって異なるが、Arch Linuxの場合デフォルトの設定のままだと、以下の画像のように日本語フォントの表示がギザギザして、非常に見にくい場合がある。


日本語フォントの表示がこのままでは、さすがに使っていられないので、日本語フォントをきれいに表示するために、設定を行う。日本語フォントを、きれいに表示するための重要なポイントは、以下の2つ。
  • 設定1: ビットマップフォントとヒンティングの無効化
  • 設定2: フォントの選択

設定1 ビットマップフォントとヒンティングの無効化
embeddedのビットマップフォントの無効化と、ヒンティングを無効化すると、日本語フォントの表示が見やすくなる。この設定記述するファイルによって、設定が適用される範囲がシステム全体(全ユーザー)か、ユーザー単位かに別れる。

システム全体に適用するためには、/etc/fonts/conf.d/のディレクトリ下に設定ファイルを作成する。
/etc/fonts/conf.avail/71-no-embedded-bitmaps.confを作成する。
# vim /etc/fonts/conf.avail/71-no-embedded-bitmaps.conf
そして、以下の設定を記入。
<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd">
<fontconfig>
  <match target="font">
    <edit mode="assign" name="embeddedbitmap">
      <bool>false</bool>
    </edit>
    <edit mode="assign" name="hintstyle">
       <const>hintnone</const>
    </edit>
  </match>
</fontconfig>

次に、/etc/fonts/conf.d/下にリンクを貼る。
# ln -s /etc/fonts/conf.avail/71-no-embedded-bitmaps.conf /etc/fonts/conf.d/71-no-embedded-bitmaps.conf

この設定は、Ubuntuのフォント表示の設定を参考にした。Ubuntuでは、<test compare="less_eq" name="pixelsize"> <double>18</double> </test>の設定を加えることで、18px以下のフォントのみに適用させていた。個人的にはすべてのピクセルサイズに適用したほうが、きれいな表示になると感じたので、less_eqの設定は外した。

2014/11/24追記(ユーザー単位の設定をしたい人は、注意)
fontconfig 2.10.1のバージョンから~/.fonts.conf、 ~/.fonts.conf.d、 ~/.fontconfig/*.cache-*は使われなくなっている。代わりに使えるのは、
  • $XDG_CONFIG_HOME/fontconfig/fonts.conf
  • $XDG_CONFIG_HOME/fontconfig/conf.d/NN-name.conf
  • $XDG_CACHE_HOME/fontconfig/*.cache-*
ちなみに、$XDG_CONFIG_HOMEは自分でパスを指定していない限り、$HOME/.configとなる。

したがって、ユーザー単位で設定をしたいなら~/.config/fontconfig/font.confや~/.config/fontconfig/conf.d/NN-name.confを作り、設定を記入する。
*2014/11/24追記ここまで

設定2 フォントの選択
「フォントの選択」については、個人的にはIPAexフォントが、ヒラギノフォントに似たフォントで、クセがなく見やすいと思う。Takaoフォントは、Ubuntuのデフォルトのフォンとして使われていたこともある。

オススメのフォントは、以下3つ。
  • IPAexフォント(otf-ipaexfont)
  • Google Notoフォント(noto-fonts)
  • IPAモナーフォント(ttf-mona)
  • Takaoフォント(ttf-takao)
この記事には載せなかったが、MigMixフォントなどもAURからインストールできる。MigMixフォントも試してみたが、個人的にはクセがあるように見えて、普段使いのフォントとしては使いづらい印象。気になる人は、AURからインストールして試して下さい。

以下、それぞれのフォントのインストール方法と、フォントの見た目についてまとめました。見た目の気に入ったフォントを、インストールして下さい。

IPAexフォント
IPAexフォントは、AURからインストールできる。パッケージ名は、otf-ipaexfont。
$ yaourt -S otf-ipaexfont
特にfc-cacheしなくても、フォントのインストール直後に、fontconfigが自動で変更を読み取って反映してくれる。念の為、fc-cacheしておく。
fc-cache -vf
この設定は、記事下部のリンクの参考記事によると、/etc/fonts/fonts.confに反映されるらしいが、/etc/fonts/fonts.confの設定には特に変化はなかった。フォント自体の見た目は変化しているので、設定は有効になっている様子。


IPAexフォントの印象
  • きれい。Macとかにも引けを取らないと思う。
  • クセがなく、ヒラギノフォントに似た感じ。
  • 英語と日本語のバランスが良い。
  • gnome terminalで@が隣の文字とかぶる(なぜかは今の所、不明)。
  • gnome terminalでハイフンの表示が短い(なぜかは今の所、不明)。
  • したがって、ターミナルでの作業が多い場合、多少難がある。

Google Notoフォント
Google Notoフォントについては、「Google Notoフォント(源ノ明朝、源ノ角ゴシック)をインストールして使ってみる | 普段使いのArch Linux」のページを参照してください。


モナーフォント
モナーフォントも、AURからインストールできる。パッケージ名は、ttf-mona。
$ yaourt -S ttf-mona
設定を反映させる。
fc-cache -vf

モナーフォントの印象
  • クセがなく、ヒラギノフォントに似た感じ。
  • Boldフォントもきれいに表示される。
  • takaoフォントのように英数字が丸い印象はない。
  • 英数字のフォントが少し縦長で、googleの検索結果の表示の行間が少し間延びした感じになる。
  • 英数字が縦長のせいか、日本語より英数字の頭が出る。

Takaoフォント
Takaoフォントも、AURからインストールできる。パッケージ名は、otf-takao。
$ yaourt -S otf-takao
設定を反映させる。
fc-cache -vf

Takaoフォントの印象
  • 英数字と日本語のバランスが良い。
  • 英数字が幅広で丸い。


参考:
[1] Font configuration - ArchWiki

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